住民税非課税世帯のふるさと納税|控除はゼロで全額が自己負担。ふるさと納税で非課税世帯になることもできません

最終更新日: 2026-09-24

先に結論

  • 住民税が非課税の人がふるさと納税をすると、寄付額の全額が自己負担です。住民税の控除は所得割から引くものなので(立川市)、所得割がなければ引く先がありません。返礼品は届きます。
  • 均等割だけかかっている人も同じです。均等割からは控除されません(立川市)。
  • ふるさと納税で住民税を減らして「非課税世帯」になることはできません。非課税かどうかは前年の所得で決まり(柏市)、ふるさと納税の控除は税額から引くもので所得を減らしません。
  • 国の給付金でいう「住民税非課税世帯」は、世帯全員の均等割が非課税の世帯です(内閣官房)。

「住民税非課税世帯でもふるさと納税はできる?」「ふるさと納税で住民税を 0 円にすれば非課税世帯になれる?」という質問は、検索結果の上位にもそのまま並んでいます。答えは、寄付はできるが得はしない、そして非課税世帯にはなれない、です。この記事では、住民税の 2 つの部分(均等割・所得割)とふるさと納税の控除の関係から理由を説明し、非課税になる所得の目安を自治体の公表値で示します。

住民税には「均等割」と「所得割」がある

住民税は、所得に関係なく定額の均等割と、所得に応じてかかる所得割の 2 つでできています(総務省)。ふるさと納税の住民税の控除は、このうち所得割からだけ引かれます。立川市は「寄附金控除は市民税・都民税のうち所得割額からの税額控除」で、均等割だけの場合は「均等割からの税額控除はありません」と案内しています。

あなたの住民税ふるさと納税の控除1 万円寄付した時の自己負担
均等割も所得割も非課税なし10,000 円
均等割だけかかっている(所得割は 0 円)なし(均等割からは引かれない)10,000 円
所得割が少しある所得割の範囲で控除(上限は所得割額の 20% で決まる)上限内なら 2,000 円、超えた分は自己負担

所得割が少しある人の上限の目安は、「年収が低いと損」の境目に家族構成別でまとめています。

「ふるさと納税で非課税世帯になれる」は誤解

住民税が非課税になるかどうかは、前年の所得で決まります。柏市は、均等割も所得割もかからない人を「前年中の合計所得金額」が一定額以下の人、と示しています。ふるさと納税の住民税の控除は、計算し終わった所得割の税額から引くもの(税額控除)なので、判定に使う所得は変わりません。

ふるさと納税で所得割が 0 円になることはあります。柏市も、所得割がかからない人の例に「所得控除、税額控除により所得割額が算出されないかた」を挙げていますが、これは「所得割がかからない(均等割はかかる)」側の区分です。均等割は残るので、非課税世帯(均等割が非課税の世帯)にはなりません。

よくある考え実際
ふるさと納税で住民税を 0 円にすれば非課税世帯控除で減るのは所得割だけ。均等割は残る
寄付した分だけ所得が減る住民税の控除は税額から引くもの。非課税の判定に使う所得は変わらない
非課税でも 2,000 円で返礼品がもらえる控除される税金がないので、寄付額の全額が自己負担

非課税になる所得の目安

柏市が公表している、2026 年の所得にかかる住民税(令和 9 年度)の目安です。金額は住んでいる市区町村の区分(級地)で変わり、柏市は 2 級地です。

家族均等割も所得割も非課税(給与収入)所得割だけ非課税(給与収入)
本人のみ115 万 5,000 円以下119 万円以下
扶養 1 人165 万 9,000 円以下186 万円以下
扶養 2 人197 万 4,000 円以下221 万 4,285 円以下

65 歳以上で公的年金だけの人は、柏市の表で本人のみなら年金収入 151 万 5,000 円以下で均等割も所得割も非課税、155 万円以下で所得割が非課税です。年金を受け取っている人のふるさと納税は年金受給者のふるさと納税にまとめています。

それでも寄付する場合は「買い物」と考える

返礼品は、返礼割合が寄付額の 3 割以下と決められています(総務省)。非課税の人が 1 万円を寄付すると、控除は 0 円で、届く返礼品は多くても 3,000 円分ほどです。差し引き 7,000 円以上は、地域への寄付そのものになります。

応援したい自治体があるなら、それは十分な理由です。ただ、「実質 2,000 円」のつもりで始めると期待と違います。家族に住民税の所得割を払っている人がいるなら、その人の名義で寄付すれば、その人の控除になります。名義は税金を納めている本人である必要があります(総務省 Q9)。

よくある質問

住民税非課税世帯でも、ふるさと納税そのものはできますか?

できます。寄付と返礼品の受け取りに所得の条件はありません。ただ、控除される住民税の所得割がないので、寄付額の全額が自己負担です。

ふるさと納税で住民税を減らせば、給付金の対象になりますか?

「住民税非課税世帯」向けの給付は、世帯全員の均等割が非課税であることが条件です(内閣官房)。ふるさと納税で減るのは所得割だけで均等割は残るので、非課税世帯にはなりません。給付ごとに要件は違うので、個別の給付は実施する市区町村で確かめてください。

均等割だけ払っています。ふるさと納税で均等割は減りますか?

減りません。住民税の寄附金控除は所得割からの税額控除で、均等割からは控除されません(立川市)。

今年から働き始めて所得が増えます。今年寄付すると控除されますか?

控除は寄付した年の所得にかかる翌年度の住民税から引かれます。今年の所得で翌年度の所得割が出るなら控除されます。今年の見込みの給与で控除上限シミュレーターに入れて確かめてください。

家族の中で、誰の名義で寄付すればいいですか?

住民税の所得割(と所得税)を払っている人の名義です。控除を受けるには、その納税者本人が寄付し、名義も本人である必要があります(総務省 Q9)。

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この記事を書いている立場について

本サイト「ふるさと控除ラボ」はポータルサイトではなく、寄付の受付も返礼品の発送も行っていません。だから「非課税の人には得にならない」と書けます。記事の下書きには生成AIを補助的に使い、公開前に運営者本人が総務省・内閣官房・自治体の公表資料と突き合わせて確認しています。

非課税になる所得の基準は、住んでいる市区町村の級地や家族構成で変わります。自分が非課税かどうかは、市区町村の住民税の担当に確認してください。

出典

  1. 立川市「市民税・都民税の寄附金控除のあらまし」— 寄附金控除は所得割額からの税額控除/均等割額のみの場合は均等割からの税額控除はない https://www.city.tachikawa.lg.jp/kurashi/zeikin/1002345/1002404.html
  2. 柏市「令和8年度以降、個人住民税がかからないかた(非課税)」— 前年中の合計所得金額による判定/令和9年度・令和10年度の給与収入・公的年金収入の目安(2級地)/所得控除・税額控除で所得割額が算出されない人は「所得割がかからない(均等割はかかる)」区分 https://www.city.kashiwa.lg.jp/shiminzei/kojinshiminzei/r8hikazei.html
  3. 内閣官房「定額減税・各種給付の詳細」— 個人住民税非課税世帯(個人住民税均等割非課税世帯) https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/benefit2023/shosai/index.html
  4. 総務省「個人住民税」— 均等割と所得割 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/150790_06.html
  5. 総務省「ふるさと納税に係る指定制度の創設について」— 返礼品の返礼割合を3割以下 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/topics/20190401.html
  6. 総務省「ふるさと納税ポータル よくある質問」Q9(納税者本人が行い、名義も本人) https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/faq/
  7. 国税庁 タックスアンサー No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」— 住民税特例分は所得割額の20%が限度 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1155.htm