結婚した年のふるさと納税|配偶者控除が付くと上限は7〜20%下がり、判定は12月31日の状況で決まります

最終更新日: 2026-09-24

先に結論

  • 相手の所得が少なく、あなたが配偶者控除を受けると、ふるさと納税の上限は下がります。年収 500 万円で 57,480 円 → 49,705 円、700 万円で 108,208 円 → 86,346 円です(当サイトの計算)。
  • 配偶者控除はその年の 12 月 31 日の状況で決まります(国税庁 No.1191)。12 月に結婚しても 1 年分が付くので、独身の上限まで寄付していると超えます。
  • 寄付の名義は、税金を納めている本人でなければ控除されません(総務省 Q9)。相手の名義で寄付しても、あなたの税金は軽くなりません。
  • 名字や住所が変わったら、ワンストップ特例の申請書を出した寄付先に変更届(翌年 1 月 10 日必着)を出します。

結婚した年のふるさと納税で迷うのは、「上限は変わるのか」「どちらの名義で寄付するのか」「名字が変わった手続きは要るのか」の 3 つです。答えは相手の収入で分かれます。この記事では、国税庁・総務省・自治体の案内をもとに、上限がいくら動くかを当サイトの計算エンジンで出し、手続きを時期ごとに整理します。

配偶者控除が付くと、上限はいくら下がるか

配偶者控除が付くと、あなたの課税される所得が所得税で 38 万円(国税庁 No.1191)、住民税で 33 万円(大阪市)小さくなります(あなたの合計所得が 900 万円以下の場合)。ふるさと納税の上限を決めているのは住民税の所得割なので(国税庁 No.1155)、所得割が減った分だけ上限も下がります。

あなたの年収独身・共働き配偶者控除あり下がる額
400 万円42,167 円33,803 円−8,364 円(−19.8%)
500 万円57,480 円49,705 円−7,775 円(−13.5%)
600 万円77,322 円69,051 円−8,271 円(−10.7%)
700 万円108,208 円86,346 円−21,862 円(−20.2%)
800 万円129,766 円120,281 円−9,485 円(−7.3%)

当サイトの控除上限シミュレーターの計算です(給与収入のみ・社会保険料は収入の 15% で概算・2026 年分の税制)。年収 700 万円で下がり方が大きいのは、配偶者控除で所得税の税率の段も 20% から 10% に下がるためです。税率が下がると、ふるさと納税の上限は大きく下がります。

配偶者控除が付くのは、相手の合計所得が 62 万円以下(給与だけなら収入 136 万円以下)の場合です(国税庁 No.1191・2026 年分)。相手の合計所得が 62 万円を超え 133 万円以下なら、配偶者控除の代わりに配偶者特別控除が付きます。控除額は最高 38 万円で、相手の所得が増えるほど小さくなるので、上限の下がり方は上の表より小さくなります。

判定は 12 月 31 日。年末に結婚しても 1 年分

国税庁は、配偶者控除の対象になる配偶者を「その年の12月31日の現況」で判定すると定めています。12 月に入籍しても、その年は 1 年分の配偶者控除が付きます。月割りにはなりません。

年収 500 万円の人が独身のつもりで上限近くまで寄付していて、12 月に結婚した場合の自己負担です(相手の所得は配偶者控除の範囲内)。

その年の寄付額結婚後の上限自己負担(ワンストップ特例)自己負担(確定申告)
49,000 円(結婚後の上限内)49,705 円2,000 円2,000 円
57,000 円(独身の上限まで)49,705 円8,565 円8,192 円

独身の上限まで寄付していると、自己負担は 2,000 円ではなく 8,000 円を超えます。年内に結婚する予定があって、相手の収入が少ない年は、配偶者控除ありで計算した上限で寄付してください。寄付は 12 月 31 日までの決済がその年の分です(決済方法別の締切)。

相手が退職して結婚した年

相手が年の途中で仕事を辞めた場合、相手自身の上限は辞めるまでに受け取った給与で決まります(退職した年のふるさと納税)。たとえば相手のその年の給与が 120 万円なら、住民税の所得割が出ないので、相手の上限は実質ゼロです(当サイトの計算で 2,000 円)。

そのうえで相手の給与が 136 万円以下で終われば、あなたに配偶者控除が付き、あなたの上限も下がります。2 人とも例年どおりに寄付すると、両方で超える形になります。辞めた年は、相手の分は寄付を控えるか、少額にするのが安全です。

寄付の名義は、税金を納める本人

総務省は「同じ家庭内なら、誰がふるさと納税を行っても大丈夫ですか?」という質問に、控除を受けるにはその納税者本人がふるさと納税を行う必要があり、名義も本人である必要があると答えています(総務省 Q9)。

やりがちなことどうなるか
夫婦の分をまとめて夫の名義で寄付控除されるのは夫だけ。妻の上限は使われないまま、夫の上限を超えた分は自己負担
妻の名義で申し込み、夫の税金から控除したい夫の控除にはならない(名義の人の控除になる)
共働きで、それぞれの上限の分を各自の名義で寄付2 人とも控除される(上限はひとりずつ計算)

申込者の名義は控除を受ける本人にしてください。支払いのカードも本人名義にそろえておくと確実です。共働きの上限の考え方は共働き夫婦のふるさと納税にまとめています。

名字や住所が変わったら変更届

ワンストップ特例の申請書を出した後に名字や住所が変わった場合は、寄付先に変更届を出します。北九州市は「婚姻等による氏名変更があった場合」に変更届が必要と案内しています。

変わった時期変更届
申請書を出した後、翌年 1 月 1 日までに変わった必要。翌年 1 月 10 日必着で、申請書を出した寄付先すべてに(横浜市)
申請書をまだ出していない不要。新しい名字・住所で申請書を書く(北九州市)
翌年 1 月 2 日以降に変わった不要(佐野市)
確定申告で控除を受ける不要。変更がわかる本人確認書類があれば、旧姓の受領証明書のまま申告に使える(佐野市)

結婚で引っ越した場合は、控除される市区町村が翌年 1 月 1 日の住所で決まります。手続きの詳細はふるさと納税の後に引っ越したらをどうぞ。

よくある質問

入籍が 12 月です。今年の上限は独身と配偶者控除ありのどちらで計算しますか?

配偶者控除は 12 月 31 日の状況で判定するので(国税庁 No.1191)、相手の所得が条件(2026 年分は合計所得 62 万円以下)に入るなら、配偶者控除ありで計算します。1 年分が付き、月割りにはなりません。

夫の名義でまとめて寄付してもいいですか?

控除されるのは名義の人だけです(総務省 Q9)。妻にも所得税・住民税があるなら、妻の上限の分は妻の名義で寄付しないと、妻の側では控除されません。

相手に収入がありません。相手の名義でもふるさと納税できますか?

寄付はできますが、住民税の所得割がなければ控除される税金がないので、寄付額の全額が自己負担になります(返礼品は届きます)。控除のためなら、税金を納めているあなたの名義で寄付してください。

相手の所得が配偶者特別控除の範囲です。上限はどう見ればいいですか?

配偶者特別控除は最高 38 万円で、相手の所得が増えるほど小さくなります(国税庁 No.1191)。上限は「独身」と「配偶者控除あり」の間に入るので、迷ったら配偶者控除ありの低いほうの上限で寄付すると超えません。

結婚で名字が変わりました。ワンストップの申請書はやり直しですか?

出し直しではなく変更届です。申請書を出した後、翌年 1 月 1 日までに変わったなら、翌年 1 月 10 日必着で寄付先に変更届を出します(横浜市)。申請書をまだ出していなければ、新しい名字で書けば変更届は要りません(北九州市)。

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この記事を書いている立場について

本サイト「ふるさと控除ラボ」はポータルサイトではなく、寄付の受付も返礼品の発送も行っていません。だから「今年は上限を下げて寄付した方がいい」と書けます。記事の下書きには生成AIを補助的に使い、公開前に運営者本人が国税庁・総務省・自治体の公表資料と突き合わせて確認しています。

金額は当サイトの控除上限シミュレーターの計算式(2026 年分の税制)で出しています。実際の上限は社会保険料の実額や他の控除でも変わるので、大きな金額を寄付する前にはお住まいの自治体にも確認してください。

出典

  1. 国税庁 タックスアンサー No.1191「配偶者控除」— その年の12月31日の現況で判定/配偶者の合計所得62万円以下(令和8年分)・給与のみなら136万円以下/配偶者特別控除は62万円超133万円以下 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm
  2. 国税庁 タックスアンサー No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」— 住民税特例分は所得割額の20%が限度 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1155.htm
  3. 総務省「ふるさと納税ポータル よくある質問」Q9(納税者本人が行い、名義も本人) https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/faq/
  4. 大阪市「所得控除額の計算」— 住民税の配偶者控除は33万円(本人の合計所得900万円以下)・前年の12月31日の現況で判断 https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000370588.html
  5. 財務省「令和8年度税制改正の大綱」— 同一生計配偶者等の合計所得金額要件を62万円以下に(所得税は令和8年分、住民税は令和9年度分から) https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/20251226taikou.pdf
  6. 北九州市「ふるさと納税ワンストップ特例申請(寄附金税額控除)について」— 婚姻等による氏名変更は変更届/申請前なら正しい情報で書けば変更届は不要 https://www.city.kitakyushu.lg.jp/contents/28500192.html
  7. 横浜市「ふるさと納税をした後、引っ越し・結婚等により、住所・氏名が変更になった場合」— 翌年1月1日までの変更は1月10日までに変更届 https://www.city.yokohama.lg.jp/faq/kukyoku/seisaku/seisaku-zaigen/20211022100939956.html
  8. 佐野市「佐野市へふるさと納税された方へ(引越し等で変更が生じた場合)」— 翌年1月2日以降の変更は不要/確定申告は変更前の証明書でも可 https://www.city.sano.lg.jp/soshikiichiran/sougou/seisakuchoseika/gyomuannai/2/sanoshifurusatonouzeisita/23599.html
  9. 控除上限額・自己負担額の計算: 当サイトの計算エンジン(2026 年分の税制・国税庁の今年分の表と毎日照合)