ふるさと納税の仕組みをわかりやすく

最終更新日: 2026-08-16

ふるさと納税の「寄付額から2,000円を引いた金額が控除される」という仕組みは、実際には3段階の控除・還付を合計した結果です。国税庁 No.1155および総務省の公式資料に基づき、それぞれの計算式を整理します。

1. 所得税からの控除(還付)

寄付額から2,000円を差し引いた金額に、所得税率を掛けた金額が所得税から控除されます(確定申告をした場合は還付、ワンストップ特例の場合は翌年の住民税でまとめて減額)。

計算式
所得税控除額=(寄付額 − 2,000円)× 所得税率

所得税率は課税所得金額に応じて5%〜45%の7段階(超過累進課税)です。2037年(令和19年)までは復興特別所得税として所得税率に1.021を掛けた率が使われます。

2. 住民税からの控除(基本分)

寄付額から2,000円を差し引いた金額の10%が、翌年度の住民税から一律で控除されます。

計算式
住民税控除額(基本分)=(寄付額 − 2,000円)× 10%

3. 住民税からの控除(特例分)

1と2で控除しきれなかった残りの金額が、住民税所得割額の20%を上限に、特例分として住民税から追加で控除されます。この上限があるために「控除上限額」という概念が生まれます。

計算式
住民税控除額(特例分)=(寄付額 − 2,000円)×(100% − 10% − 所得税率×1.021)
上限住民税所得割額 × 20%

控除上限額の逆算

特例分が上限(住民税所得割額×20%)にちょうど達する寄付額を逆算すると、以下の式になります。これが「控除上限額シミュレーター」の基本式です。

計算式
控除上限額= 住民税所得割額 × 20% ÷(90% − 所得税率×1.021)+ 2,000円

「住民税所得割額」は、給与収入から給与所得控除・社会保険料控除・基礎控除・配偶者控除・扶養控除などを差し引いた課税所得に住民税率(10%)を掛けたものです(実際には調整控除という小さな税額控除も加味されます)。シミュレーターでは、この計算をすべて自動で行っています。

ワンストップ特例と確定申告で控除される場所が違う

ワンストップ特例を利用した場合、本来は所得税から控除される分も含めて、すべて翌年度の住民税から控除されます(所得税の還付は発生しません)。合計の控除額自体は確定申告をした場合とほぼ同じになるよう制度設計されています。詳しくは「ワンストップ特例 vs 確定申告」で解説しています。

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出典

  1. 国税庁 No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1155.htm
  2. 総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html
  3. 国税庁 No.2260「所得税の税率」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm