ふるさと納税の「指定取り消し」とは? 寄付した自治体が取り消されたら控除はどうなるか

最終更新日: 2026-09-23

先に結論

  • ふるさと納税の特例控除を受けられるのは、総務大臣の指定を受けた自治体への寄付だけです。基準に違反した自治体は指定を取り消されます。
  • 取り消された自治体に取消しの後で寄付すると、住民税の特例分が受けられません。取消し前の寄付は対象のままです。
  • 2025年は6自治体が取り消されました。取り消された自治体は取消しの日から2年間、指定を受けられません。

指定制度と、取り消しの仕組み

2019年6月1日から、総務大臣が基準に合う自治体をふるさと納税(特例控除)の対象として指定する仕組みになりました。基準は、寄付の募集を適正に行うこと、返礼品の返礼割合を3割以下にすること、返礼品を地場産品にすることです。総務省は「指定対象外の団体に対して同日以後に支出された寄附金については、特例控除の対象外」と案内しています(総務省 2019年4月1日)。

指定は1年ごとで、現在の指定は2025年10月1日から2026年9月30日までの期間です。この期間について、1,788団体のうち1,781団体が指定されました。申出書を出さず指定を受けていないのは東京都・長野県須坂市・岡山県吉備中央町です(総務省 2025年9月26日)。次の指定期間は2026年10月1日から2027年9月30日までで(総務省 令和8年6月26日 総税市第71号)、その指定は2026年9月23日の時点ではまだ公表されていません(過去の公表日は9月17日〜9月28日に集中しています)。

地方税法は、指定した自治体が基準に合わなくなった時などに総務大臣が指定を取り消せること、取り消された自治体は取消しの日から2年を経過するまで指定を受けられないことを定めています(地方税法第37条の2)。

寄付した人の控除は、寄付した日で決まる

寄付した時点所得税の寄附金控除住民税の基本分住民税の特例分
指定されている間対象対象対象
取消しの後(指定が無い間)対象対象対象外

外れるのは住民税の特例分だけです。所得税の寄附金控除は、地方公共団体への寄附金であれば対象です(国税庁 No.1150)。住民税の基本分も、都道府県・市区町村への寄附金全体にかかります(地方税法第37条の2第1項)。ただ、ふるさと納税で「自己負担2,000円」になるのは特例分があるからなので、特例分が外れると自己負担は大きく増えます。控除の3つの内訳は控除の仕組みで説明しています。

2025年に取り消された自治体

2025年6月13日に長野県須坂市・岡山県吉備中央町(告示は6月17日施行)、9月26日に岡山県総社市・佐賀県みやき町・長崎県雲仙市・熊本県山都町(告示は9月30日施行)の指定が取り消されました(総務省 報道資料)。これより前にも2020年7月17日・2022年1月14日・2022年4月26日に取消しが公表されています(総務省 ふるさと納税トピックス)。

寄付先がいま指定されているかは、総務省が指定の期間ごとに公表している指定団体の一覧で確かめられます。新しい期間の指定はこれまで毎年9月(2019年9月19日〜2025年9月26日の間)に公表されてきました。

よくある質問

取り消された自治体から、もう返礼品を受け取っています。控除は取り消されますか?

総務省の案内は「指定対象外の団体に対して支出された寄附金」が特例控除の対象外になるというものです。判定は寄付した時点で指定されていたかどうかなので、取消し前に寄付した分は対象のままです。

ポータルサイトに載っていれば、指定されていると考えてよいですか?

本サイトでは確かめていません。指定の有無は総務省が公表する指定団体の一覧で確認してください。

この記事を書いている立場について

本サイト「ふるさと控除ラボ」はポータルサイトではなく、寄付の受付も返礼品の発送も行っていません。記事の下書きには生成AIを補助的に使い、公開前に運営者本人が総務省・国税庁の公表資料と突き合わせて確認しています。

出典

  1. 総務省「ふるさと納税に係る指定制度について」(2019年4月1日) https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/topics/20190401.html
  2. 総務省「改正後の地方税法(抜粋)」— 第37条の2(基本分・特例控除・指定の取消し・取消しの日から2年) https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/file/report20190401_01.pdf
  3. 総務省「ふるさと納税指定制度に係る総務大臣の指定」(令和7年9月26日)— 令和7年10月1日〜令和8年9月30日の指定団体数 https://www.soumu.go.jp/main_content/001034050.pdf
  4. 総務省 自治税務局市町村税課長「ふるさと納税に係る指定制度の運用について」(令和8年6月26日 総税市第71号)— 令和8年指定対象期間(令和8年10月1日〜令和9年9月30日) https://www.soumu.go.jp/main_content/001079766.pdf
  5. 総務省 報道資料「ふるさと納税の対象となる地方団体の指定の取消し」(令和7年9月26日) https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zeimu04_02000150.html
  6. 総務省「ふるさと納税の対象となる地方団体の指定の取消し」(令和7年6月13日) https://www.soumu.go.jp/main_content/001016768.pdf
  7. 総務省「ふるさと納税トピックス一覧|ふるさと納税指定制度に係る総務大臣の指定」 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/topics/20190514.html
  8. 国税庁 タックスアンサー No.1150「一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」— 特定寄附金の範囲(1) 国、地方公共団体に対する寄附金 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1150.htm